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マウスピース話 その1

金管楽器は全て、唇に触れる部分、マウスピースを楽器に取り付けて演奏します。

このマウスピースですが、いろんなメーカーがいろんなサイズのマウスピースを販売しています。


唇に直接触れるリムの形状や太さ、カップのえぐり方やサイズもマウスピースによってさまざま違いがあり、金管奏者はそれぞれ自分に合ったマウスピースを選びます。


スポーツにおけるシューズを選ぶことを想像していただけるとわかりやすいかもしれません。


プレイする種目によってもシューズの形状は違いますし、選手に合ったサイズ、足の横幅まで考えると似たサイズでもこだわるプレーヤーによっては「よりベスト」を求めるはずです。正解がないところも似ています。


トランペットのマウスピースはまず演奏するジャンルによってカップサイズの傾向は分かれていますし、演奏する人の息のパワーや歯並びなどでも吹きやすいと感じるマウスピースはさまざまです。


最近、何人かの生徒さんからマウスピースの相談を受け、アドバイスしたのですが、今日はそのうちのおひとりのお話です。


ここ最近、タンギングのクリアさが課題だった中学生の生徒さんがいたのですが、良い時期もあったのですが、一定期間をすぎても大きな改善がなく、今月に入ってからはタンギングだけでなくより吹きにくそうに見えました。息の流れを楽器に伝えてコントロールすることにとても不自由な様子でした。


いくつか話を聞き試す中で、使っているマウスピースが小学校の時から変わらず、比較的小さいサイズのマウスピースを使っていることに引っかかりを感じました。その生徒さんは小学校時代に比べて身長は結構伸びています。傾向として身長が伸びれば肺活量も増えますし、頭蓋骨の形状も大人になるに従って縦に長く変わるそうです。


そこで、僕のもっているマウスピースから今のものよりも少しサイズを大きくしたものを何本か試してもらったところ、明らかに今よりも吹きやすく、音もよくなり、タンギングもクリアーになるマウスピースが数本ありました。


マウスピース選びの難しさとして、「その時はよかったけど何日か試すと何か違う」みたいなことがちょくちょく起こります。ただ、ここまで大きくいろんなことが改善することもあまりないので、お母さんに事情を説明し了承をいただいた上で、一番吹きやすそうなマウスピースを数日試してもらうことにしました。

「すこしでも合わないなと感じたらすぐ元のマウスピースを使ってね」と本人とお母さんにお伝えして今週、結果を聞くことになっています。


よい方向にいくといいなと思って次回のレッスンを待っています。

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