ピアノを弾いたことがない漁師のおじさんがひたすら1曲だけを練習し続けた結果、ピアノ曲のなかでも難曲として知られるリストの「ラ・カンパネラ」を弾けるようになったというお話が、すこし前からニュースやテレビ、CMなどに取り上げられ、先日もテレビに出演されていましたが、練習方法に目が行ったので、今日はトランペットではなくピアノですが、そのお話です。
元々漁師のその方は当然ピアノは弾いたこともなければ楽譜も読めないということで、動画サイトにある、このような動画を一時停止を繰り返して押す鍵盤の位置を覚えていったということでした。

ゲームセンターやスマホゲームで「音ゲー」と言われるジャンルによくある、押す場所がゆっくりと近づいてきて、重なったタイミングで指定されたボタンを押す、叩くことで演奏を進めていくゲームで見られる画面です。
この方が見られていたのは動画だそうですが、これが実際にピアノの上部に組み込まれた電子ピアノも数年前に話題になっていました。
自分は楽譜を読んで育ってきているので、古いのかもしれませがどうにも抵抗感が強いです笑
実際この方はたどたどしくはありますが弾けるようになっていますし、楽譜を練習している人でもこの曲をたどたどしくとも弾けない人も多いので、一定の効果はあるのかなぁとは思う一方で、楽譜は小節線、強弱、テンポ記号、和音の積まれ方、全体を見渡すことで得られる演奏の方向性や一貫性、フレーズの関係性などを読み取ることができるため、練習の過程で一つのツールとして使うのはありなのかもしれないけれど、ある程度指が運べるようになった後は楽譜を使ってより音楽の深い場所、素敵な場所まで潜るという作業はしてほしいなと思いました。
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