
今日は旧ソ連の奏者ドクシツェルの紹介です。
ホロヴィッツ(ピアノ)やハイフェッツ(バイオリン)など、圧倒的な技工とカリスマ性の高い演奏で聴衆を魅了する演奏家を「ヴィルトゥオーゾ」と称することがありますが、トランペットでいうと、ドクシツェルはまさにヴィルトゥオーゾ的ではないかと思います。
旧ソ連出身、ボリショイ劇場管弦楽団の首席トランペット奏者を務めた後、1947年のコンクールの優勝をきっかけにソリストとして活動したドクシツェルですが、バイオリンを彷彿とさせるビブラートと情熱的な歌い方は今でも多くのトランペット奏者に影響を与えています。
僕の先生が親交があったようで、”オイルが手に入らなかった時代はツバで代用(?)していた”とか、”ぬるいコーラがお気に入りだった”などのエピソードをレッスンの時に聞いた思い出があります。
同国の作曲家アルチュニアンにより彼の為に書かれたトランペット協奏曲はトランペット奏者の主要レパートリーとなっていて、また彼自身の演奏はその指標としてとても重要です。
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